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この音とまれ!

マンガMeeジャンル大賞 ゲスト審査員インタビュー

7月15日(木)募集開始
アミュー先生
2006年、桜アミュー名義で執筆した『龍星群』が「りぼんオリジナル」に掲載されデビュー。2010年よりペンネームを「アミュー」に改め、2012年より「ジャンプスクエア」にて『この音とまれ!』を連載開始。2017年には筝曲を収録したCDがリリース。JC『この音とまれ!』既刊23巻発売中(2020年4月現在)。
マンガMeeジャンル大賞「部活・青春」はこちら

初めて今回の企画をお聞きになった時のご感想を教えてください。

ジャンルものでの審査依頼は初めてだったので、純粋にわくわくしました。

審査員を引き受けようと思われた理由はなんですか?

向上心にあふれる、意欲的かつ挑戦的な作品に触れられる素敵な機会だと思ったので。

新人の時に苦労した思い出はありますか?

ネームがひたすら苦しかったです。
ずっとOKも出ずコンペも通らなかったので、自分の描きたいものが何なのか、面白いとは何か、色んなことが分からなくなってしまっていました。
新人時代に一番陥りやすいものかなと思います。

また、つらい時期を乗り越えるためにどんな風に頑張ったか、そのつらさを乗り越えるためのコツなどあれば教えてください。

描き続けることです。

あと私の場合一番大きな変化は、「これはいい!これが描きたい!」と思った案でも、固執せず捨てられるようになったことです。

『この音とまれ!』は箏(こと)を扱った部活作品ですが、なぜ箏曲部にしようと思ったのでしょうか?

元々、箏自体、読者にとってはあまりなじみのない楽器だったので(特に連載開始時は)、学校や部活といった、多くの方が経験するものをベースにした方が入りやすいと考えました。

子どもの頃から箏をやっていたとのことですが、よく知っている題材をマンガにすることの難しさやメリットについても教えてください。

箏についてどこまで、どう描くか、という点はかなり考えました。
説明くさくならず、邪魔にならず、でも分かりやすく。
というのが難しかったです。
メリットは、自分の経験をがっつり活かせることです。

「部活・青春」というジャンルの創作で大成するために「新人」にとって必要な心構え、大切なことはなんだと思いますか?

自分にとっての青春を描けばいいと思います。
「部活・青春はこうでなければいけない」という決まりは何もないので、思いっきり自由に楽しく創作してほしいです。
それが漫画なので。

ご自身の活動において刺激やインプットをするために触れているものを教えてください。

私の場合、インプットしようと思って沢山何かを見ても、あまり吸収できていないことが多いです。
その代わり、自分の心が物凄く揺さぶられるような出来事だったり、痺れるようなエンタメに出会えたときは、
その一つを大事に掘り下げ自分の中で反芻して、
なぜ自分が感動したのか、どうしたらこの感情や感覚を漫画に組み込めるかをひたすら考えています。

「部活・青春」というジャンルを描く上で、意識していることや部活ものを描くためのコツはございますでしょうか。

部活ものを描いているんだ!青春ものなんだ!という意識は実はあまりありません。
自分が描きたいのは人間の変化する瞬間だったり、感情があふれる瞬間だったりなので、
その瞬間が一番輝くようにするにはどう描けばいいか、を考えています。
ジャンルに限らずですが、展開に合わせてキャラを動かすのではなく、キャラが動いた結果の展開を描くことを大事にしています。

どんな応募作品が読みたいですか?

「自分はこれが描きたいんだ!こういうのが好きなんだ!」といった、
作者が全力で楽しんでいるのが伝わってくるような作品が読みたいです。

応募者のみなさんへメッセージをお願いいたします。

型にはまらなくていいです。部活・青春といって、帰宅部でもいいです。
現実に存在しない部活でもいいです。(むしろ読みたい)
まずは楽しく、自由に、描きたいものを、描きたいように描いてください。
そのあと、どうしたらそれが他の人にも伝わるか考えて下さい。
単純なことですが、描いていくうちに見失ってしまうことが多いので。

失敗は単なる糧になるだけなので、今は縮こまったりせず、自分の可能性を沢山広げてください。
作品が読めるのを楽しみにしています。

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