無口で、表情が硬く、ミステリアスな隣人、美園くん。興味本位で押し倒したけど、やはり変化なく…2人の距離感が徐々に近づいていくテンポ感が心地よく、2人の感情の動きにしっかりフォーカスしたモノローグ・表情づくりが印象的な作品でした。
無表情な美園が一気に感情を吐露するシーン、インパクトが抜群ですね。主人公を好きだったことや、これまで必死に抑えていたことがわかり、再度読み返したくなるクライマックスでした。一方で、ここに至るまでに美園のリアクションに「あれ？」と思うことが多く、仲直りした後や、弟と主人公の初対面の後など、赤くなっている様子で読者は「主人公のこと絶対好きじゃん」と勘ぐってしまい、クライマックスのインパクトがやや薄れてしまったように思います。におわせは大事ですが、主人公目線で進めたときに、主人公の驚きに読者が感情移入できるような情報提示にとどめておくと、展開にメリハリがつくのではないでしょうか？

営業部署にて3年ほど、書店でコミックス・雑誌が売れる現場に携わってきました。現在はマンガMee編集部所属です。
恋愛だけにとどまらず、ホラー・サスペンス・SFとオールジャンル読みます！
登場人物の感情の変化や、心理描写を中心に、読者に伝わる表現になるようアドバイスしたいと思います。
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